文化財保護啓発事業費
今回も文化財関連で文化財保護啓発事業費です。昭和39年度からの事業であり、内容を調べると旧尼崎紡績本社事務所(現在は前ユニチカ記念館、以下『記念館』と記載します)の調査・維持管理・補修費用もこの事業の中で行われているようです。事業の名称の中に『啓発』の文字があることからもわかるように市民に文化財の大切さを教えてやるといった役所の傲慢さが見て取れる事業内容です。

文化財の保護と取り扱い
文化財の保護については国の文化財保護法(昭和25年)に基づき、尼崎市文化財保護条例(昭和57)が施行されており、その中で埋蔵文化財は尼崎市 埋蔵文化財取り扱い手引きにその申請方法や取り扱いの内容が公表されており、文化財の調査事態は尼崎市教育委員会が主体になって行われるようです。

イベントで啓発活動?
事業の目標指標ですが当然今回も『適切な成果指標が困難~』との記載がありましたが、それは確かに毎年どのような文化財が新たに加わるのかを調べるのことは困難なことからも理解できます。そして歴史資料等の公開は尼崎市歴史資料館がホームページ上で尼崎市歴史資料館デジタルアーカイブのページで資料公開が実施されていることから今後も継続していくべき事業とは思います。ただし、市民向け事業で戦国歴史ウォークを実施して、しかも参加者40名程度でほぼ老人ばかり、こんな事業まで継続するのは支持できません。詳細リンク下記参照
https://www.facebook.com/groups/1376878166056987/posts/2060416907703106/
明らかに市民を小ばかにした税金の無駄遣いです。

記念館の活用は令和9年以降?
この事業の事業費ですが先ほども記載した通り記念館の調査費用等もこの事業費用に含まれており、尼崎市が作成した旧尼崎紡績本社事務所(前ユニチカ記念館) 保存・活用に関する指針を確認すると、本格的な活用は令和9年度以降を予定しているとのことです。この記念館は令和2年度に所有者であったユニチカが解体を検討し始め、尼崎市が寄贈という形で取得したものです。令和2年から時間があって何を検討していたのでしょうか?また補修費用には数億円がかかると資料のなかでも認めており、ユニチカから2億円2千万円の寄付を受けたともありました。正直解体費用がそれ以上かかったと思われるのでユニチカからしたら尼崎市の申し出はありがたかったのではないかと思われます。この尼崎市の資料を確認する限り明確な活用方法を決めてから実施された事業ではないのではないかとの疑問をもたずにはおれませんが、今後の事務事業評価で確認していきたいと思います。
下記は旧尼崎紡績本社事務所(前ユニチカ記念館)の立地場所です。近隣に阪神タイガースの2軍施設や大物主神社・大物川緑地もあり、開発によっては観光資源としての活用も見込めるかも知れません。



