田能資料館展示事業費
今回も博物館関係です。尼崎市歴史博物館が完成する以前に建てられていた田能資料館(以下、資料館)、今回はこの資料館についての田能資料館展示事業費です。国史跡に指定されている資料館で昭和46年度からの事業になります。50年以上事業を継続している資料館であることと尼崎市歴史博物館が完成したことからも、今後は閉館を含めて改革が必要な事業ではないかと思います。

資料館の立地
この資料館の立地は伊丹空港(大阪空港)と尼崎市園田競馬場の間を流れる猪名川の北側(空港側)に位置しています。Googleのレビューでは資料館の評価事態は悪くないのですが、最寄りのバス停から徒歩15分~20分であることと、そのバスも1~2時間に1本ぐらいしか今は走っていない状態ですので、立地的に歴史好きの人以外は訪れることがない場所にあります。


尼崎市歴史博物館より目標は低い
事業開始して50年以上が経過しており、史跡事態の調査・発掘はすでに完了しているとは思います。事業目標指標を見ても年間目標数は33,000人とあり、尼崎市歴史資料館が掲げた目標年間50,000人を下回る数を設定していることからも尼崎市でも今後多くの来館者を期待できる状況ではないと認識していると思われます。

閉館や民間委託化も検討すべきでは
この事業でも今後も維持する方針のようですが、上述したように来館者が今後も増加するとは尼崎市側も認識しているのであれば、廃館や民間委託化も含めて検討すべきではないかと思います。来館者の評価はまだいいとされている状態ですが、今後展示されている内容や設備・遺跡物の劣化が進んでいけばその評価も変わっていくことが予想できます。またその保管費用が大きくなっていくことも予想できます。現状では尼崎市歴史博物館のように立地条件がいい場所ではない以上、事業を継続していくことで悪い意味での市の不良債権史跡にならないかと考えてしまいます。閉館して資料や遺跡物を博物館側に移動させるか、民間委託にして新しい企画を打出していくのか、早めに決断を下すべきとは思います。


