スポーツ大会事業費
今回もスポーツ関連事業で、スポーツ大会事業費です。昭和20年度からの事業で尼崎市市民スポーツ祭やマスターズ選手権を行うための事業費になります。この事業も開始から80年経過した事業であり内容や規模を含めて根本的な見直しはするべきでしょう。

尼崎市スポーツ推進計画
尼崎市の教育員会は平成22年度から10か年計画として『尼崎市スポーツ推進計画』を実施していたようでその結果報告書を平成2年度にまとめています。尼崎市スポーツ推進計画 尼崎市ホームページより
その中で市のスポーツクラブ21に所属する会員数のうち60代以上が全体の半数近くを占めています。今後もこの傾向が変わらないと思われますので市民大会の内容もマスターズ選手権が主体になっていく傾向でしょう。一方でアイキャッチの画像にあった子育て世代の人たちの意見として『スポーツをする時間がない』との回答が多数を占めており、その次は『お金がない』です。この調査結果を見る限り、市民全体としてスポーツに取り組む市民の割合を高めていくとすれば、より子育て世代や20代を中心にした世代への取り組みが必要になっていくとは思います。


場所提供や情報発信より金銭的・時間的余裕
上述した調査結果を踏まえてこの事業の成果内容を見ると、市民の求める内容とは隔たりがあることがわかります。確かにこれはスポーツ関連の事業でありこの事務事業評価を担当した市の職員も悪気はないと思います。しかしながらこの成果内容に書かれているような施策をいくら実施してもあまり期待する効果は出ないということが予想できてしまいます。スポーツをするにも時間やお金に余裕がないと始めることもできませんし、結局そのどちらも持っているのは日本では現状高齢者であり、結局高齢者を相手にしたスポーツ大会へと移行していくことでしょう。

スポーツを利用する大会に
上述したように今後も時間とお金に余裕がある高齢者が主役になる大会が増えていくことが予想されます。そうなればこのスポーツ大会事業費はほとんどが実質的に高齢者向けの事業になってしまいます。もし今後もこの事業を継続すべきと本気で考えるなら、そうなる前に高齢者以外の市民を対象にした施策や事業の内容にするよう根本的な見直しを実施するべきではないでしょいうか。具体的には親子で参加できる大会や若者限定の大会にして婚活イベントも併せてみるなど、あえてスポーツのみ捕らわれず、スポーツを利用した大会やイベント等に、事業の内容を作り変えることも必要ではないでしょうか。


