事務事業評価の内容 令和6年 施策03 【学校教育】教育支援室運営事業費

事務事業評価

教育支援室運営事業費

今回も学校教育のうちで、不登校対策の教育支援室運営事業費についてです。平成元年度からの事業です。事業内容からは、不登校児童生徒の為の学習教室として、市直営のものと、民間委託のものの2種類の「教育支援室」を設けて、不登校生徒の学校復帰や自立支援を行っているとあります。尼崎市のホームページを見ると尼崎市児童相談所一時保護所学習支援委託業務として、委託事業者を募集しており、募集要項も公開されていました。

現在は3つの教育支援室と7つのサテライト教室を設置しており、民間施設でも「出席扱い」になる認定を受けている教室もあるようです。民間施設活用における「出席扱い」について

前回の不登校対策事業費でも少し書きましたが、この事業も、事業の整備や拡大を実施することが不登校児童を減らす対策ではなく、結局不登校になった後の対策であることが、「学校という箱」にとらわれて、子供たちへの教育環境を提供するという、本来の義務教育の目的からは外れた内容の事業であるといえます。

目的は学校(教室)に行くことではない

生活習慣として、毎日学校に行って、教室で授業を受ける。それを身に着けて社会に出た後も、毎日会社に出勤して、仕事をこなせるようになる。

この考えに基づくならば、毎日教室に行くことは、それ自体も「勉強」とも言えます。しかしそれが本来の目的でいいのでしょうか?。この事業の実施内容を見ると、学校「復帰」させていくことが、自立への道だと認識していることが、よく表れています。

「出席する」ことが勉強か?

教室に「出席」できない子供たちへ、別の教室でも「出席」を強要する。このことからもわかる通り、結局行政側は「学校という箱」にだけこだわっており、子供に寄り添う意識はないということです。その証拠に事業の目標指標では不登校児童生徒のうち、教育支援室当に来た割合は2割以下とあります。

確かに、今後教室の充実や、支援を増やしていってこの数字が改善することはあるでしょう。
しかし、「出席」=勉強という考えを捨てない限り、不登校児童生徒への有効な対策にはならないでしょう。

増え続ける事業費

当然のことながら、この不登校児童生徒へのきめ細やかな対処は、今後複雑になり、それによって事業費が大きくなっています。先ほども書いた通り、不登校になった後の対策である以上、いつまでもこの事業費は拡大せざるとえないでしょう。不登校を見捨てろとは決して言いません。しかし、不登校にさせてない、ならない対策や体制を作る方向に、事業費を活用していかなければ、ただただ税金だけを浪費して、何の結果もえられず、不登校児童生徒たちも幸せになれない。そんな状況が続くことを懸念しています。

いっそうのこと、高校受験まで一度も学校に通わなくても、選抜試験と面接だけで高校入学を認める制度と作ったり、大学でも同様に、選抜試験と面接の結果だけで入学を認めるような制度を、尼崎市として作成して、それらの対象になった生徒への金銭的な援助を行う事業を創設してはどうでしょうか?

「学校という箱」ではなく、勉学という中身を見つめてはどうでしょう。