事務事業評価の内容 令和6年 施策04【子ども・子育て支援】母子保健相談指導事業費

事務事業評価

母子保健相談指導事業費

母子保健相談指導事業費は平成11年度から開始されら事業とありますが、公開されいる平成27年度の事務事業評価シートには、この事業の記載がなく、平成30年度から表記されるようになっています。今回は平成30年度と令和6年度の事務事業評価シートを比較していきます。

事業の内容としては、文字通り妊娠・出産・子育てに関する、家庭や保護者・妊婦・現在パートナーが妊娠中である方などからを対象に「相談・指導」を行う事業です。

前回投稿した乳幼児健康診査事業と同じく、対象者への減税・民間活用・各専門医師や医療機関への税制優遇措置を行えば、「相談・指導」などという中途半端な対応ではなく、根本的な対策を実施できるハズだと思います。なにより診療報酬制度の改革が一番効果的ではあるとは思いますが・・・

今回の投稿では、この「相談・指導」を行う事業が、その効果的な事業を行うのではなく事業の継続を目的にした内容へと、事業目的や実施内容が変化していっていることを、確認していきます。

母性保護から育児不安解消へ?

平成30年度の事業目的には「10代の出産~中略~子育ての孤立化~母性の保護~」などの記載がありましたが、令和6年度では、その文言が目的から消え、「子ども及びその養育者を合わせた健康相談・環境整備~」などの文言が書かれています。

より対象となる人を広くするために、事業目的を見直し、それによって事業目的の文言も変わっていったことが伺えます。

実施内容を見ても、中学生対象の「赤ちゃんふれあい体験」「思春期教室」が中止になっており、「歯科衛生教室」等も行われなくなっています。

しかしそれを穴埋めするように、新たな事業をおこなっており、対象を拡大した分、実施内容を充実?させることで、事業の継続を行っています

それが果たして、効果があったと言えるものなのでしょうか。

下記は平成30年度の事務事業評価シートの抜粋

子育てに自信がないから、育てにくさに指標変更

事業の成果を見ると、平成30年度では目標指標を「子育てに自信が持てない人の割合」としていましたが、令和6年度では「育てにくさを感じたときに、対処できる親の割合」という目標指標に変わっています。

まず、「子育てに自信が持てない人の割合」についてですが、現状子供が1人だけという家庭が多いのは統計データからも表れています。

出生数、合計特殊出生率の推移  厚生労働省ホームページより

その為、ほとんどの親(養育者)が「初めての子育て」であり、転生して人生を2回経験されている人以外は、自信をもって子育てできる人はまずいないということです。したがってこの「子育てに自信が持てない人の割合」を目標指標にすること自体が間違いであり、本気で「相談・指導」を行う事業ではないことを証明しています。

次に、「育てにくさを感じたときに、対処できる親の割合」についてですが、この「育てにくさ」とは個々人の主観に基づく印象であり、「対応できる」というものこれまた主観でよって決められる内容になります。「対応」といっても完璧なものから、明らかに不十分な「対応」まで、無限に幅があるものであり、当事者が完璧と思っていても、周りからは不十分であったりと、比較・検討ができない目標指標といえます。

これらを見ても、まったく事業目的を達成する意思がなく、ただ事業を継続して、事業費を使うことが目的化した事業であり、はっきり言えば血税を無駄に啜る事業の典型といえます。

下記は平成30年度の事務事業評価シートの抜粋 

 民間委託の活用も示唆されていたが、結局実現はされていない。また平成30年度時点でも「インターネットを検索して」問題への相談や解決策の検索を行うことが増えてきていたことが示唆されている。

「相談・指導」はもはやAIで代用できる?

次に事業費を見ていくと、南北保険福祉センターで事業内容のほとんどを対応されているようです。しかし、見てきたように事業内容のほとんどは、「教育・相談」であり、今やAIで代替え可能な事業内容といえます。もちろんAI操作が苦手な養育者もいるでしょうし、AIではまだまだ対応できない業務も存在はするでしょう。

しかし、事業の内容が「相談・指導」であれば、何もわざわざ南北保険福祉センターへ出向かなくても、尼崎市のホームページに、専用の相談ページを設けて、AIに対応させるといった手段もあるでしょう。あくまで「事業目的」を達成する意思があるならば、ですが・・・・

わざわざセンターに出向いて行って、結局最後は「専門医に相談してください、連絡先は・・・・」や、「担当窓口は・・・」と言われたら、利用者からすれば、

「初めから情報公開しておけよ、又は相談チャットで回答できるようにしてくれ、せっかく出向いたのに、これかよ!」となるでしょう。

それに、南北保険福祉センターの職員も、自身の仕事の意義を見出せないことで、仕事への意欲をそがれ、それがますます業務の停滞⇒サービスの低下へとつながっていくでしょう。そうなれば、さらに仕事への意欲が低下していく、まさに負の連鎖です。

さらに事業の実施内容を見ても、以前投稿した事業の内容で対処できているのではないか、と感じるものであり、この事業を継続・指示する意義自体も疑問です。


 下記はこの事業と内容が重複していると思われる事業。

  (ここでは紹介きれない事業もあると思います、それくらい同じような事業が多いです)

事務事業評価の内容 令和6年 施策04【子ども・子育て支援】子育てサークル育成事業費

事務事業評価の内容 令和6年 施策04【子ども・子育て支援】ファミリーサポートセンター運営事業費

事務事業評価の内容 令和6年 施策04【子ども・子育て支援】地域社会の子育て機能向上支援事業費

事務事業評価の内容 令和6年 施策04【子ども・子育て支援】「こども安全・安心・便利」情報提供事業費

事務事業評価の内容 令和6年 施策04【子ども・子育て支援】子どもの居場所推進事業費


早くこのような中途半端な「相談・指導」をうたう事業で、しかも他の事業と重複する事業の内容を行っているような事業を廃止して、窓口相談や教育・情報発信はAIに任せて、子育て減税・養育者減税、そして民間専門医への税制優遇により、本当の子育て支援・母性保護・養育者の援助が行える状況を後押しすべきです。

下記は平成30年度の事務事業評価シートの抜粋

補助金の金額だけは、倍近く増えていることが分かる。